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解説している人が少ない料理を発見!え?魔改造料理なの!? [ニッポン料理]
日本では薄切りの肉などに溶き卵をたっぷりとからませて焼いたステーキっぽいものに卵がくっついてる料理なイメージですが本場でイタリアで重視されている部分は「フリットゥーラ」と言うところ。
つまり大量のバターで揚げると焼くの中間ぐらいの方法で火を通す調理法のこと、つまりこれ、バター焼きじゃねぇですかね 卵どっからきたし
しかも日本では牛肉よりも豚や鶏の胸肉などが用いられることが多く、タラやカジキなどの白身魚や豆腐、ズッキーニなどのピカタもあると言うではないですかもはやこれ違う料理の事なんじゃなの……
なら鳥肉を使い出したアメリカではどうかと調べてみると鶏胸肉をバターで焼く、パセリ、ケッパーを使ったレモンソースにレモンスライスを乗せたチキンピカタが一般的なピカタと……。
やっぱり卵使ってないじゃん
誰だし、卵からめた肉料理をピカタと読んだヤツって感じですね。それは見つからない訳だピカタそのものの情報。しかもどうやら本場イタリアでは、ピカタのような肉の薄い切り身の料理は基本“スカロッピーネ”と呼ぶのが一般的なので、スカロッピーネと呼ばれているケースが多いそうで、そもそも本国での知名度は低いとか
ドイツのバームクーヘンみたいなものですね。あ、バームクーヘンはまた今度ご紹介しますね、コイツも話しのネタが一杯あるんですよ
さて話を戻すと、ここまでみていただいたらわかったと思いますがピカタの歴史を語るにはスカロッピーネの歴史を語らねばなりません。 基本的に肉を薄めに切って小麦粉つけて焼く、その際にバターを使うかどうかは決まっていませんのでここがピカタとの違いになりそうです。このバターをたっぷり使って肉を焼くお料理はイタリアのロンバルディア州の伝統料理の一つ、日本人に分かりやすくに言うとミラノ風と言うヤツで、大穀倉地帯で大酪農地帯と寒い地方という事もあり、栄養価の高い家畜から取れる肉や乳製品をふんだんに使った特徴にもれない一品です。
所謂ソテーと言うヤツに近い発想なのですが、ソテーはフランス語ですし油、主にバター多めで炒める事なんで定義が違う、なのでイタリアでは肉をバター多めで焼く料理を特別視した地方で生まれた言葉がピカタという事になります。
ならば歴史はバターの誕生と同時期、バターの歴史はなんと紀元前にさかのぼりますが、バターは古代ギリシア時代に野蛮人の食べ物と見られたこと、オリーブオイルが普及していたこと、チーズと違い保存性が無いことなどから、西洋では食事に使うという文化が生まれませんでした。
スカンジナビア半島では少なくとも12世紀頃にバターの本格的な輸出が始まって。 となってきますが寒冷地であり、当時のイタリア畜産事業の発展具合を考えると恐らく7世紀終盤から8世紀辺り。日本で言うなら聖徳太子の時代ぐらいからこのピカタの歴史は始まったと見ていいかと思います。
えらく大雑把ですが、ピカタを作ったからブログにあげようとしたら私の知っている情報と本当のところが全く違うと知り、調べようとしたもののちゃんとした資料がネットで見つからなくて本当に今回の記事は難産でした
でも調べた限りではピカタの歴史について触れている事はなかったので日本語の記事では新庄のこの記事がピカタの歴史について触れた初の記事と思うとちょっと不思議な高揚感がありますね(笑)
ちなみにピカタに卵を使い出した日本人の犯人は不明でした……1872年、明治5年に西洋料理のレシピ集『西洋料理指南』と『西洋料理通』と言う本が出版されているのですがこの時点ではピカタが紹介されておらず、それ以降も洋食、当ブログではニッポン料理と読んでいるものについての研究された本も何冊か出ているのですがどこにもピカタが乗っていない
本気で今回の記事はお蔵入りさせようかと思いましたが折角なのでここまでの段階で公開してみることにしました。誰かピカタをバターソテーから卵かけ肉焼きに変えた犯人に心当たりがありましたらこのブログにコメントください。
辛うじて英語なら読めますので英語しかかけない方も大歓迎です お電話コメントお待ちしておりますあ、もちろん犯人の情報以外の他の事についてもコメントお待ちしていますよ(笑)
新庄純次でした。
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